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M2スタイル考 -ケータイ的アプローチについて- [インプレッション]

M2を目にしたとき、まず心魅かれるのはそのデジタルカメラらしからぬルック&フィールだ。縦長のボディを片手でホールドするその姿は、むしろカメラつき携帯電話を意識させる。

デジタルカメラの登場は、「写真を撮る」という行為を一気に身近なものにした。「思いついたらバシバシ撮って、すぐ結果を見られる」という、それまでの銀塩カメラにはありえないまったく新しい文化がそこからはじまった。
だが、デジタルカメラが高画質化・多機能化の道を進み、そのいっぽうでカメラつき携帯電話が台頭してくるという状況のなかで、本来デジタルカメラのアドバンテージであったはずの「手軽さ、とっつきやすさ」は、ケータイにお株を奪われた形になっている……そんな気がする。

街で被写体に巡りあったとき、多くの人はバッグからケータイをサッと取り出し、フリップを開き、液晶を見ながらレンズを向けてシャッターボタンを押す。この一連の動作は、もはや人々のカラダにインプリンティングされていると言ってよいだろう。それに対して多くのデジタルカメラは、その形といい、ホールド感といい、シャッターを押すまでの気構えといい、やっぱりどこまでも「写真機」なのだ。この差はささいなことのようで、実は大きい。

M2は、多くの人々がいまや「自然な動作」として身につけている、カメラつき携帯電話式の撮影スタイルをあえて採用した。それは「写真撮るならケータイで充分」と考えている人々を、本格的なデジタルカメラライフに誘う(あるいは呼び戻す)きっかけとなるはずだ。ケータイみたいな操作感、でも中身は最新テクノロジーに裏打ちされた高画質。ケータイで満足してしまっている人々にこそ、M2を体験してほしいと思う。(藤井)


2005-09-16 21:24  nice!(0) 
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